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「エレクトリック・ドリームズ」(2018年作品)第10話・最終回 感想 [ドラマ]

北米がひとつになった巨大国家のただひとりの大統領候補者が、テレビ番組で「よそ者を殺す」と発言した。しかし誰もその事実に気づかなかった。

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フィルの同僚が同じ番組を観ていたが、彼は気にしていなかった。政治家の発言は聞き流すためのものであって意味はないという。それでもフィルは許せなかった。彼は政治家の発言について執拗に情報を求めた。帰りの電車内で彼はようやくその情報に触れたが、その電車は止まってしまい、外には「よそ者を殺せ」という立て看板が見えた。

思わず非常停止ボタンを押してしまったフィルは列車事故を引き起こした。彼は精神鑑定にかけられ列車の利用を拒否されてしまった。翌日、彼は見知らぬ女性がよそ者だという理由で大勢の人間に追われているのを見て逆上した。

2日続けて警察の厄介になったフィルは危険人物として監視されることになった。何度も同じことを繰り返すとその人物は多くの人々から「よそ者」に見えてくるものだと警告を受けた。会社では健康のモニタリングを受けさせられ、政治の話はするなと命令された。

昼食のとき、フィルは会社から見える位置に「よそ者を殺せ」の看板があるのを見つけた。そのわきには人間が吊るされている。その晩彼はテレビの視聴者参加番組に身分を偽って出演し不快な看板についてたったひとりの大統領候補者に質問しようとした。ところがウソはすぐさまバレてテレビには本名と居住地が映し出された。候補者はあなた自身がよそ者でないなら心配は無用だと答えた。

すっかり危険人物となったフィルは会社で無視されるようになった。帰宅してみると妻が警察に事情聴取を受けていた。裏窓から自宅に侵入したフィルは妻に逃げようと言ったが彼女が話を聞かないのでカッとなって殴ってしまった。

自分がすべてを暴くんだと意気込んで家を飛び出した彼は「よそ者を殺せ」の看板に登っていった。そして彼は看板に吊るされた新しい見せしめとなった。たったひとりの大統領候補者が「よそ者を殺せ」と発言したのはその言葉に反応するよそ者を炙り出すためのキャンペーンの一環で、画一化に馴染まず反対意見を表明する人間を排除するための政策であった。


短編「吊るされたよそ者」の映像化。スリリングで素晴らしい。デブのフィルがいい味出している。

「エレクトリック・ドリームズ」はディックファンにはたまらないドラマだったと思う。アメリカドラマが好きな人には物足らないところがあったのかもしれないが、オレにとっては最高のドラマだった。

どの話も素晴らしいが個人的に好きなのは第1話「真生活」第4話「クレイジー・ダイアモンド」第10話「よそ者を殺せ」などがお気に入り。まぁどれも面白いので好きな作品は人それぞれだろう。

むかし筒井康隆が日本SFの年度別短編傑作選を選んで書籍化していたことがあったが、あれには小説のみならず漫画も選出されていた。日本もああいうものをドラマ化する機会があればいいのにと思わなくはないけども・・・きっと金が掛かるというだけで敬遠されるんだろうなぁ。もうテレビにドラマは期待できない。配信業者に作ってもらうしかないんだよね。残念ですが。

古い作品をよく現代的にしてあって、脚本のレベルの高さを実感しました。



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