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「銀河英雄伝説(旧作)」第35話 感想(決意と野心と) [アニメ/特撮]

第8次イゼルローン攻防戦にてカール・グスタフ・ケンプを打ち破った同盟軍であったが、一部の艦隊が勝手に追撃戦を仕掛けてしまった。帝国の増援を予測していたヤン・ウェンリーは彼らを追って艦隊を出発させた。

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戦場を脱出して生き延びたナイトハルト・ミュラーは、追手を振り切りミッターマイヤー、ロイエンタールと入れ替わってラインハルトの元へ返されることになった。ミッターマイヤー、ロイエンタールは命令を無視して追撃してきた艦隊をあっさり全滅させると、前方からやってきたヤン艦隊とは交戦せずに反転して帝国領内へと戻っていった。

作戦に失敗したばかりでなく投入した兵力の9割を失う歴史的な敗北を喫したとの報告を聞いたラインハルトは激怒し自室に下がってしまった。怒りが収まらない彼であったが、キルヒアイスの幻像に諫められるように気を取り直し、ミュラーを咎めないことに決めた。

戦闘が終結しわずかに訪れた平穏な期間だったが、この短い時間にも策謀は蠢き、ヤンとラインハルトは同時に大きな危機に巻き込まれようとしていた。


という話。

劇中でヤンの口を通じて「ペンは剣よりも強し」という格言について語られている。圧政者を剣によって倒すことは容易ではないが、ペンの力は彼ら暴君の悪事を永久に書き残し追及することができる。その力の前には軍隊という暴力機関に身を投じることにいかほどの意味があるのかという流れでユリアンに語り掛けているのだが、ここでもやはり「ペンの力を持つ者」が圧政者となって民主主義を破壊する想定はしていない。

ソビエト崩壊をきっかけに政治が迷走をはじめ、政治権力の低下が相対的にマスコミ権力を強め彼らの増長を招き、新聞記者やテレビのコメンテーターがまるで暴君のよう正当な手続きを踏んで選ばれた首相を引きずり下ろしてきたここ20年の政治を作者はどう思っていたのだろうか。

学び養ってきた知性を現実に生かすことは難しい。政治学の見識を現実に活かすにもまた言葉が正当な使われ方をしているという担保が必要なのである。

現代はペンの力そのものが言葉を自己の利益のために使い、不当に歪めている。

こういう部分が古い作品の困ったところだ。


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