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「仮面ライダー THE NEXT」(2007年作品)感想 [アニメ/特撮]

んーーーーー、これは酷い。どうにも手掛かりが掴めない作品だった。

「仮面ライダー THE FIRST」の続編で、んーーーーーーー、これはあれですね、大人向けを意識したんですよ。仮面ライダー1号2号とか、V3なんてものに食いつくのは昭和生まれのおっさんだから、仮面やスーツを現代風にして、昭和ライダーの怪奇ホラーっぽい雰囲気を盛り込みながら、ショッカーと戦えば大人向けの仮面ライダーになるんちゃうん? みたいな目論見があったはず。

要は、大人になってもまだ仮面ライダーを観てる人間がどんな人間で何を望んでいるのか分からなかったんじゃないかな。視聴者層が上手く想定できないまま、大人向けの仮面ライダーをやって子供向けと切り離していこうみたいな指向性がすでに2005年くらいにはあったと。

正直、上手くはいってない。

でも、あれだ。1号2号V3をやったから「仮面ライダーアマゾンズ」もあったのかな? 

「大人向けの仮面ライダーとは何かね?」という命題の答えは難しい。ひとつの答えとして、エログロシーンを増やしてレイティングを上げるという手法もあるだろう。大人たちが子供だった頃の作品をリメイクするというのもあるだろう。実力のある役者を配してドラマの完成度を高めるというのもあるだろう。ストーリーを複雑にするというのもあるだろう。あるいは、おっさんが子供心に不完全燃焼だった想いをすくいあげて想いを満たすというのもあるだろう。

これらのやり方はどれも間違いではないだろうが、オレは「はっきりしたテーマをもってしっかり人間を描く」ことが大人の鑑賞に堪えられる作品作りに繋がると思っている。結局は人間を描くしかないのではないかと。仮面ライダー1号2号をリメイクで描くより、本郷猛=藤岡弘の戦いの果てを描いた「仮面ライダー1号」の方が作品としてはよほど良かったのはそのためだろうと。大人は仮面ライダーより人間に興味がある。

おっさんの中にも子供心というものは残っているわけで、そこに訴えて需要を掘り起こすのは大切なことだ。需要がなければ作ることは出来ないのだから。だが、「仮面ライダーを観てるおっさん」は子供と同じように観ているものだろうか。ちょっと恥ずかしそうに遠くから観てるんじゃないの。禿げてるのにガッツリライダーファンをやってるのはちょっとおかしい奴だろう。プリキュアを観てる奴と変わらん気がする。ある意味ショッカーより身近な恐怖だ。

ハッキリしたテーマは何でもいい。社会のことでも、組織のことでも、科学のことでも、哲学のことでも、人間の愚かしさや素晴らしさがあるものなら何でもいいのだ。そうしたものを映像で表現するとき、特撮という手段も使えるということだ。

いままでは大人向けのテーマは大人向けの表現手法でのみ伝えるべきだという暗黙の了解みたいなものがあったかもしれないが、昭和ゴジラの解説でも書いたが文芸の感覚器官は拡がり文芸意図の表現手法はいつだって自由だ。戦争や自然災害がもたらす恐怖を怪獣で描いてみせたときから、大人向けの特撮の可能性は開かれていたのだ。

大人向けといったときに、エログロに傾斜する表現者の指向をオレは支持しない。そんな大人になって欲しくないから子供向け作品で愛と勇気を訴えてきたのではなかったのかと。

子供向けで愛と勇気の大切さを教えたのなら、大人向けでは自己犠牲を伴ってでも愛と勇気を貫く立派な大人を描いてもらいたいものだ。

そういう意味でこの作品は本当に面白くなかった。




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