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「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第32話 感想 [アニメ/特撮]

キャラをどうやって殺して視聴者を泣かせる方向にもっていこうかと、脚本家の意図ばかりが目に付くのがこの作品。

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この「ど突き合いガンダム」は、富野由悠季とそのファンを貶めることだけが存在理由のようで、「ブブキ・ブランキ」同様、批評を一切受け付けない頑なさだけで成り立っている。

何を書いてもまったく相手に言葉が届かないのだから、書くだけ無駄。ということで作品の内容はもうどうでもいいが、ロボットアニメが失敗続きなのが気にかかる。

期待値の高かったP.Aワークス「クロムクロ」、サンジゲン「ブブキ・ブランキ」サンライズ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」と立て続けに見るも無残な失敗作となって、ロボットアニメで何を描いたらいいのか誰にもわからなくなっている。

それぞれ個性的な作品で、もっと魅力的に感じても良さそうなものなのに、なぜこんなに心に迫ってこないかと言えば、人間関係を巡るドラマに、ロボットがシンクロしていないことが原因だと思えてならない。

むしろ、ロボット要素なしの方が面白かったんじゃないかと思えるくらいだ。

楳図かずおの作品に、工事現場の工作機械が突如人間を襲い始めるという漫画があるが、巨大な鉄の塊が大きな動力源で動きながら、圧倒的な破壊力で人間の身体を簡単に破壊していく様は、読む者に大きな恐怖を与えた。

「ロボットであるのに、兵器としての恐ろしさがない」というのはロボットアニメの一面的な批評であるが、要はロボットアニメには基本的な何かが大きく欠如してきているのではないかということだ。

個性的な過去作が多すぎ、それぞれ様々な形でロボット兵器を描いてきた経緯から、変なテンプレが出来上がり、それに囚われるあまり基本的な演出が疎かになってる公算が高い。楳図かずおのあの漫画も、隆盛を極めるロボットアニメが忘れている根本的なものを示していたとも読める。

テンプレやお約束でロボットを表現しているから、人間関係でしか差異を描けない。だったら別にロボットはいらないだろうと。

ロボットで何を描こうとしているのか、それを決めないうちにロボットアニメという形態ばかりを模倣しても、作品としては面白くならないということなのだろう。「トップをねらえ!」の1、2や「天元突破グレンラガン」、「新世紀エヴァンゲリオン」などは、ロボットに仮託しているものがハッキリしていた。あれらは、搭乗者の人間の感情をロボットで表現するという意味で、「マジンガーZ」なのだ。

結局のところ、ロボットアニメには「鉄腕アトム」と「鉄人28号」と「マジンガーZ」、それにおそらくは「太陽の牙ダグラム」や「装甲騎兵ボトムズ」のようなヴァリエーションしかない。

「鉄腕アトム」は、自ら意思を持つもの。「鉄人28号」は、意思を外部から伝達するもの。「マジンガーZ」は、合体して人間の意思をダイレクトにロボットに反映させるもの。「太陽の牙ダグラム」と「装甲騎兵ボトムズ」は、単なる乗り物だ。

どれも、ロボットの個性というものがある。ロボットにどんな役割を持たせるのかハッキリしていたという点では、「翠星のガルガンティア」は「鉄腕アトム」のヴァリエーションとして優れていた。

そうしたものがハッキリしないまま、テンプレに則ったロボットアニメを作っても、あまり心に迫ってこないのだなとわかったという点で、「クロムクロ」、「ブブキ・ブランキ」、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」にも意味はあったのかもしれない。でも、悪い点を見極めるための意味があっても作品の価値は上がらない。

「けんのすけ~」「ゆきな~」「アズマ!」「・・・」「やっぱミカはすげーよ」「いいんじゃない」、人間はそこそこ描けていて、そんな悪口ばかり言わなくてもいいじゃないかって意見もあるだろうが、ロボットアニメが好きな人間は、やっぱりもっとのめり込める作品を望んでいるのではないだろうか?

少なくともオレは不満だ。

ロボットアニメには、もっと新しい工夫が必要なのだ。「シドニアの騎士」のようなテーマ性でもいいし、突破の鍵はなんでもいい。



なんてことを考えながら、ぼんやり眺めているのだが、モビルスーツ同士の殴り合いって、本当に地味だ。

モビルスーツで人間を踏み潰した方が効率的じゃないの? って気になる。

踏みつぶすだけなら、ロボットでなくても鉄球でもいい。機動性がそもそもいらない。重質量砲でいいじゃんな。

18メートルの高さもいらない。鉄でなくてもいい。

人間のいる場所に岩を落とせばいい。投石機で充分だ。

火力を持たせないって、本当に何の意味もない。なんなんだよ、バルバトスって。





コメント(4) 
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コメント 4

秋波

ここ数年はロボットアニメがかなり多く作られている気がしますが
内容が酷かったり全然面白くなかったり、いわゆる「駄作」が多いと感じます。

人間ドラマとロボの両立、というのは簡単そうに見えて難しいですが
そのどちらも疎かには出来ない。でも今の作品は「これロボが必要?」
「ロボットアニメじゃなくてもいいんじゃね?」的なのが増えてきたのかな。

今やってるガンダムもネットじゃ褒め称えている声が多いですけど
自分としては面白いと思えないんですよね。
by 秋波 (2016-11-14 11:06) 

ダグラム

秋波さんへ

個人的に評価しているのは「シドニアの騎士」と「翠星のガルガンティア」「蒼穹のファフナーexodus」くらいですかねぇ。人間ドラマとロボットの必要性が噛み合ってない作品は確かに多くなったと感じます。

ロボットを描くときは、人間以外の知性であるとか、便利な道具であるとか、巨大な力であるとか、兵器としてのかっこよさであるとか、圧倒的な大火力であるとか、操縦技術への憧れであるとか、ロボットに何らかの役割を持たせなければ世界観と噛み合わないと思うのですが、役割が不明確なまま巨大兵器として存在している。

デザインもガンダム以降テンプレ化が酷い。デザインで頑張っていたのは「トップをねらえ2」かな。とくにコクピット内部はおしゃれでなかなか良かった。

「クロムクロ」がそうでしたが、おもちゃを売るわけじゃないのに、ただのロボってだけでしたからね。人間との関わり一切なし。演出上の必要も一切ない。

いまやってるガンダムは、基本殴り合ってるだけで、宇宙での艦隊戦など、あれを繰り出す意味はあるんだろうかと。相手の母艦に接近してガンガン殴るんですかね?

ガンダムなのに、火力においてダグラムにも劣るというのはどうなんだと。バルバトスなんてオレがダグラムに乗れば一撃で粉砕してやりますよ。
by ダグラム (2016-11-15 10:07) 

すばらしい

自分の中でもやもやとしていたものを見事に言い当ててくれた。
by すばらしい (2017-03-02 15:44) 

ダグラム

すばらしいさんへ

最近「マジンガーZ」の劇場版などを再視聴したのですが、絵はさすがに古臭いものの、やはりそれなりに楽しい作品ばかりでした。

超合金Zで作られた巨大ロボットでなければ太刀打ちできない機械獣軍団に必死で戦いを挑む兜甲児の姿に痺れました。

ロボットは別に兵器でなくてもいいので、工夫のある新しい作品が見てみたいものですね。


by ダグラム (2017-03-03 11:13) 

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